混合気体

混合気体の分圧

高圧ガス製造保安責任者乙種化学の試験(以下、高圧ガス乙種化学試験)で理想気体の状態方程式についての問題はよく出題されています。

しかし、問題はさまざまな形式で出題されるため、状態方程式をしっかりと暗記し、たくさんの問題演習を行い理解を深める必要があります

今回は2種類以上のガスが混合している混合ガスの性質について詳しく説明していきます。

基本となる状態方程式についての詳細はこちらの記事で詳しく説明しているので、不安がある方はこちらの記事も読んでみてください。

理想気体の状態方程式の確認

今回の記事では2つの状態を比較するために状態方程式を使って、未知の値を求める計算問題を解きながら解き方を確認していきましょう

2つの状態を比較するための状態方程式についてはこちらの記事で詳しく説明しています。

 理想気体の状態方程式 (2つの状態を比較する)

理想気体の状態方程式

理想気体の状態方程式は以下のような式のことを指しています。

<理想気体の状態方程式>

PV = nRT

P: 圧力(Pa), V: 体積 (m^3)

n: 物質量 (mol), R: 気体定数, T: 絶対温度 (K)

理想気体の状態方程式の確認

混合気体の分圧

混合気体とは複数の気体が混ざっている気体のことで、身近な例でいうと空気は(主に)窒素と酸素の混合気体です。

混合気体には様々な性質がありますが、高圧ガス試験で聞かれるのは混合気体の分圧についてのみです。

混合気体の分圧って何?
混合気体の分圧とは混合気体をそれぞれの気体に分離した際の気体の圧力のことだよ!

<混合気体の分圧の定義>

混合気体をそれぞれの気体に分離した際の気体の圧力

混合気体分圧の性質

混合気体の分圧には大きく2つの性質があります。

<混合気体の分圧の法則>

  1. ドルトンの法則:P = P_A + P_B
  2. 分圧の法則:P_A: P_B = N_A : N_B

ドルトンの法則

ドルトンの法則は混合気体の分圧を全て足すと、全圧になるというものです。

そのため、窒素と酸素の混合物の全圧は窒素の分圧と酸素の分圧を足すことで求めることができるという性質があります。

分圧の法則

分圧の法則は、分圧の比がそれぞれの気体の物質量の比と一致するという法則です。

仮に空気のように窒素と酸素に物質量の比が4:1のとき、窒素と酸素の分圧の比も4:1になります。

今回の記事のまとめ

今回の記事では以下の3つについて詳しく確認していきました。

<今回の記事のポイント>

  1. 分圧の定義
  2. ドルトンの法則:P = P_A + P_B
  3. 分圧の法則:P_A: P_B = N_A : N_B

特に分圧の2つの法則については問題を解く上で非常に重要になりますので、こちらの記事で暗記をしっかりとしてしまいましょう。

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