高圧ガス製造保安責任者の試験(以下、高圧ガス試験)では、主に高圧ガスについての知識を問う問題が多く出題されますが、そのなかには数学の基礎知識がないと解けない問題も一部存在します。
今回は計算の基礎となる方程式の変形方法について5つの方法について確認していきます。
<方程式の変形>
- 足し算
- 引き算
- 掛け算
- 割り算
- 左辺から右辺への移動
方程式とは
方程式とは、「文字に"ある数字"を入れたときのみ成り立つ式」のことです。
方程式の例を挙げると、
<方程式の例>
a + 5 = 10
こちらの式にa=3, a = 9を代入したとしても等式は成り立ちませんが、a = 5を入れたときには等式が成り立ちます。
すなわち、このように等式が成り立つ値を求めるのが方程式です。
方程式の変形
方程式では四則演算(足し算・引き算・掛け算・割り算)を使って、変形することができます。
変形の仕方は以下の4通りです。
<方程式の変形>
- 同じ数字を足す
- 同じ数字を引く
- 同じ数字をかける
- 同じ数字を割る
同じ数字を足す/引く
方程式では同じ数字を足したり、引いたりすることができます。
a = 5という方程式はaが5のときに成り立ちますが、両辺に3を足したり引いたりしてもa = 5のときに成り立つことがわかります。
そのため、方程式では同じ数字を足したり、引いたりしても成立することがわかります。
同じ数字を足す/引く
方程式では同じ数字をかけたり、割ったりすることができます。
a = 5という方程式はaが5のときに成り立ちますが、両辺に3をかけたり割ったりしてもa = 5のときに成り立つことがわかります。
そのため、方程式では同じ数字をかけたり、割ったりしても成立することがわかります。
左辺から右辺への移動
方程式では左辺の項目を右辺へ移動することができますが、移動する際には以下の2つのルールがあります。
<方程式の移動のルール>
- 足し算と引き算が入れ替わる
- 掛け算と割り算が入れ替わる
足し算と引き算が入れ替わる
足し算⇄引き算へ入れ替わる理由は「方程式の両辺に同じ数字を足したり引いたりしても成立する」という性質を利用することで理解することができます。
実際に「a+5 = 10」という方程式を見ながら、足し算が左辺へ移動すると引き算へ変わることを確認していきましょう。
<方程式の変形>
a + 5 = 10
a + 5 - 5 = 10 - 5 (両辺から5を引く)
a = 10 - 5 = 5 (+5 - 5 = 0のため消える)
方程式の性質を使うとこのように変形できるため、右辺から左辺へ移動するときに足し算が引き算へ変化したように見えます。
同様に引き算についてもa - 5 = 10という方程式を見ていくことで確認することができます。
<方程式の変形>
a - 5 = 10
a - 5 + 5 = 10 + 5 (両辺に5を足す)
a = 10 + 5 = 15 (-5 + 5 = 0のため消える)
方程式の性質を使うとこのように変形できるため、右辺から左辺へ移動するときに引き算が足し算へ変化したように見えます。
掛け算と割り算が入れ替わる
掛け算⇄割り算へ入れ替わる理由も同様に「方程式の両辺に同じ数字を掛けたり割ったりしても成立する」という性質を利用することで理解することができます。
実際に「5a = 10」という方程式を見ながら、方程式を変形させて今回の移動の規則が正しいことを確認していきましょう。
<方程式の変形>
(両辺を5で割る)
(のため消える)
掛け算と同様に割り算でもという方程式を変形することで、移動の性質を確認することができます。
<方程式の変形>
(両辺を5でかける)
(のため消える)
以上のことから、掛け算・割り算については左辺から右辺へ移動する際には、掛け算⇄割り算が入れ替わるということがわかりました。
本記事のまとめ
今回の記事では方程式の変形の基本的な5つの方法について学習をしていきました。
<方程式の変形>
- 足し算
- 引き算
- 掛け算
- 割り算
- 左辺から右辺への移動
これらの式変形は計算問題を解く際に必須になりますので、必ず理解した上で使いこなせるようにしていきましょう。