高圧ガスの定義

高圧ガスの定義

  • 高圧ガスの定義は4つ
  • 使用時、または35度の圧力が1.0MPa/0.2MPaの圧縮/液化ガス
  • アセチレンは例外で15度の圧力が0.2MPa以上

高圧ガス製造保安責任者になるためには高圧ガスがどのようなものを指すのかを理解しておく必要があります。

取り扱っているガスが高圧ガスにあたるのかの定義は高圧ガス保安法にしっかりと定義されていますので、そちらの定義をしっかりと覚えることで、高圧ガスであるかを判断することができます。

高圧ガスの定義は試験で毎年のように出題されていますので、こちらの記事でしっかりと理解を深め正解を選べるようにしましょう。

また、一部の問題では理想気体の状態方程式の知識が必要になることがありますので、そちらに自信がない方はこちらでしっかりと復習をしておきましょう。

理想気体の状態方程式

今回の記事では高圧ガスの定義を中心に説明していきます。こちらの記事を読めば、問題文に記載されているガスが高圧ガスにあてはまるのかを判断することができるようになります。

高圧ガスの4つの定義

まずは高圧ガス保安法を実際に読んでみよう!

第二条 この法律で「高圧ガス」とは、次の各号のいずれかに該当するものをいう。
一 常用の温度において圧力(ゲージ圧力をいう。以下同じ。)が一メガパスカル以上となる圧縮ガスであつて現にその圧力が一メガパスカル以上であるもの又は温度三十五度において圧力が一メガパスカル以上となる圧縮ガス(圧縮アセチレンガスを除く。)
二 常用の温度において圧力が〇・二メガパスカル以上となる圧縮アセチレンガスであつて現にその圧力が〇・二メガパスカル以上であるもの又は温度十五度において圧力が〇・二メガパスカル以上となる圧縮アセチレンガス
三 常用の温度において圧力が〇・二メガパスカル以上となる液化ガスであつて現にその圧力が〇・二メガパスカル以上であるもの又は圧力が〇・二メガパスカルとなる場合の温度が三十五度以下である液化ガス
四 前号に掲げるものを除くほか、温度三十五度において圧力零パスカルを超える液化ガスのうち、液化シアン化水素、液化ブロムメチル又はその他の液化ガスであつて、政令で定めるもの

高圧ガス保安法

これをそのまま覚えるのは難しそう・・
高圧ガスの定義は4つあるけれども、ポイントを押さえて覚えていこう!

高圧ガスの定義は以下の4つになります。

<高圧ガスの定義>

  1. 使用時、または35度の時の圧力が1MPa圧縮ガス
  2. 使用時の圧力が0.2MPa、または0.2MPaになる温度が35度以下液化ガス
  3. 使用時、または15度の時の圧力が0.2MPaアセチレンガス
  4. 液化シアン化水素液化ブロムメチルなど政令で定めるもの

定義①:使用時、または35度の圧力が1MPaの圧縮ガス

高圧ガスの最初の定義は以下のようになっております。

<高圧ガスの定義①>

使用時、または35度の時の圧力が1MPa以上の圧縮ガス

どうして使用時と35度のときなの?
製造のときや真夏の気温(約35度)のときに1MPaになると危険なので、高圧ガスになると考えればいいと思うよ!

35度の基準は日本の真夏の気温がおよそ35度で、真夏に静置しているときに1MPaを超えるガスは高圧ガスの基準に適応させないと危険だと判断されているためだと考えられます。

定義②:使用時、または35度の圧力が0.2MPaの液化ガス

液化ガスについては以下の基準を満たしていれば高圧ガスに該当します。

<高圧ガスの定義②>

使用時の圧力が0.2MPa以上、または0.2MPaになる温度が35度以下の液化ガス

圧縮ガスと定義が違うからややこしいよ。
その場合は理想気体の状態方程式から、温度が上がると圧力も上がるから下のように考えるといいよ!

<高圧ガスの定義②>

使用時、または35度の時の圧力が0.2MPaの液化ガス

0.2MPaになる温度が35度以下の場合、温度が上がると圧力が上がるため、35度においては0.2MPa以上になることが予想されます

そのため、圧縮ガスの基準と合わせるために上のような定義で覚えておくと、覚えるべきことが減って暗記しやすくなります。

液化ガスの場合、圧縮ガスよりも圧力が低くなるから、基準も少し厳しくなっているよ!

定義③:使用時、または15度の圧力が0.2MPaのアセチレンガス

アセチレンガスについては他のガスに比べて危険なガスであるため、圧縮ガスや液化ガスよりも厳しい基準になっています。

<高圧ガスの定義③>

使用時、または15度の時の圧力が0.2MPa以上のアセチレンガス

アセチレンガスの怖さはこちらの動画でも紹介されているよ!

確かに爆発したり、火が消えなかったり怖いね・・

定義④:その他政令で定めるもの

最後の定義は圧力ではなく、危険性の高いガスを政令で定めているので、そちらに該当する場合は高圧ガスに分類されます。

<高圧ガスの定義④>

シアン化水素やブロムメチルなど政令で定めるもの

このガス種は全部覚えなきゃダメ?
試験では細かなガスは聞かれないから安心して大丈夫!

定義まとめ

高圧ガスの定義は以下の4つになります。

<高圧ガスの定義>

  1. 使用時、または35度の時の圧力が1MPa圧縮ガス
  2. 使用時、または35度の時の圧力が0.2MPa液化ガス
  3. 使用時、または15度の時の圧力が0.2MPaアセチレンガス
  4. 液化シアン化水素液化ブロムメチルなど政令で定めるもの

定義の覚え方

<高圧ガスの定義>

使用時、または35度の圧力が

  • 圧縮ガス:1.0MPa
  • 液化ガス:0.2MPa

の場合、高圧ガスと定義される。

例外としてアセチレンとシアン化水素・ブロムメチルがある。

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